分譲住宅のトラブル

分譲住宅を購入する人たちは、住みたい地域や予算、内装などを事前にじっくりと検討しています。同じような条件でまとめて何軒か分譲で販売されていた場合、住宅選びの価値観が似ている人が集まりやすいでしょう。

結果として似た世代同士が集まりコミュニケーションもとりやすいため、トラブルを未然に防ぐことにつながります。

まとめて何軒も売り出されていた分譲住宅の住民同士は、世代が近く家族構成も似ており、お互いに対して配慮があることでトラブルが起こりにくいです。

例えば、年齢の近い小さな子どもがいる場合、子どもの騒がしい声や鳴き声がしても、お互い様だという気持ちが生まれます。また共働き世帯が多い分譲地なら、地域活動になかなか参加ができなくても、今は仕事が忙しいのかな、と事情を察することもできます。

世代や家族構成が近いことで、お互いに優しい配慮ができ、トラブルが防げるでしょう。

分譲住宅がいくつも集まる分譲地は、開発段階からまちづくりの計画がしっかりと行われています。想定する住民数に合わせて、公園や商業施設、ごみ置き場など、生活の利便性を高める設備が整備されているのです。また分譲地によっては、分譲地独自のルールが定められている可能性があります。

住みやすさが確保されている地域では、住む人それぞれの不満が起こりにくく、トラブルも起こりにくいです。

トラブルが少ないとされる分譲住宅でも、起きる可能性はゼロではありません。
実際に想定されるトラブルについて見ていきましょう。

• 騒音トラブル
  ペットの鳴き声、子どもの声、ピアノの音、車の排気音など生活で発生する音がトラブルに発展します。生活スタイルにより主として活動する時間が異なり、夜中の洗濯の音や掃除機の音がする、深夜まで騒ぐ子どもの声が聞こえるといった騒音に悩む人も多いです。
• 境界線トラブル
  土地や住宅は、それぞれ境界線が定められています。庭や玄関先に植えていた樹木が伸びて、隣の家の敷地や道路にはみ出してしまい、放置しておくとトラブルにつながります。また伸びていなくても、虫や落ち葉などがトラブルにつながることもあるため、注意が必要です。
• 人間関係トラブル
  勘違いで被害妄想を抱いた住人から嫌がらせを受ける、という人間関係のトラブルもよく発生します。特に挨拶をした・しないといった普段の振る舞いは案外チェックされており、挨拶をしないことで不信感や不快感につながることもあります。一度人間関係が崩れると改善するのは難しいでしょう。

分譲住宅のトラブルは、できる限り発生しないように努めるのが大切です。近隣の人に会ったらまずは挨拶をすること、そして相手にとって迷惑になりそうなことはしない、など相手を気遣う気持ちが必要です。お互い様だからちょっとぐらい大丈夫だろう、自分は気にしないから相手もきっと気にしないだろう、というような憶測で考えるのは避けてください。

相手をしっかりと思いやり、心地よく暮らせる環境を維持しましょう。